・悠と良仁

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悠「私が考えている莉子さんが納得できる結末は…あなたと莉子さんが別れることなく、すべてを莉子さんに話して2人の擦れ違いの状態をベストの…最高の状態にする。これが私の考えた結末です。」 良「そのために私と話がしたかったんですね。」 泣き止み、少し落ち着いた良仁がそう言った。 悠「そうです。ここに来ることを知り、リクさんに協力をお願いして、あなたとこうして話することができました。」 良「はい。…あとでリクさんにお礼と謝罪をしないといけませんね。」 良仁は罰が悪そうにそう言った。 そんな良仁に、 悠「そうしてあげてください。リクさんの協力なしではあなたとこうして話することもできなかったと思いますから。」 悠はニコリと笑いながらそう言った。 そして、 悠「話があちらこちらにとんでしまって申し訳ないのですが、『取引』の話をする前に戻してもよろしいですか?」 続けてそう聞いた。 良「あっ、はい!戻してください。」 悠「さっきのレコーダーで岡村良枝と井坂真人があなたを会社から追い出そうとしているのは分かっていただけましたよね?」 良「はい。」 悠「井坂が莉子さんに嘘をついて取り消しメールを送らせた理由がさっきの『取引』の内容を聞いてはっきりとわかりました。」
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