・鈴と利次

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それから数分後。 チリンチリン! 店のドアのベルが鳴った。 それを聞いて鈴はチラリとドアの方を見た。 鈴の視界に入ったのはスーツを着た男性で、帽子を深くかぶり大きなマスクをしていた。 その男性は、キョロキョロと誰かを探しているのかまわりを見渡していた。 鈴(…なんてわかりやすいんでしょう。あの人絶対に鎌田ですね。) 何もかもが不自然な男性を見て鈴はそう心の中で思った。 そんなことを思っていると、リクがその男性に近づき、こちらへと誘導し始めた。 そして、鈴の席の二席横…良仁の座っていた席にその男性を連れてきた。 リ「ここの席が空いてますからどうぞ座ってください。何か飲まれますか?」 リクは男性が座ったのを見て、注文は何かを聞いた。 男「あっ…じゃあ、ノンアルコールのビールを1つ下さい。」 リ「わかりました。少々お待ちください。」 リクがそう言って去った後、男性はまたまわりをキョロキョロと見て、ホッと息を吐いた後、帽子を取った。
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