・鈴と利次

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鎌田はリクが居なくなった後、グラスを持って立ち上がると、カウンターの隅の空いている席に移動した。 鈴(あの様子だとあそこで良仁が来るのを待つみたいですね。まぁ、本当はもう良仁は来ているんですけど。さて、私も行動しましょうか。) 鈴は行動を開始するため、立ち上がると鎌田の隣の席に移動した。 鈴「こんばんわ。誰かと待ち合わせですか?」 移動した後、鎌田が自分の方をチラリと見た瞬間、鈴は鎌田にそう声をかけた。 鎌「!!え、えぇそうです。」 まさか声をかけられると思っていなかった鎌田は驚きながら言った。 鈴「待ち合わせている方が来るまでご一緒させてもらっても良いですか?」 鈴は笑顔でそう聞いた。 鎌「いえ、連れもあと少しで来ますので。すみません。」 鎌田は鈴の方を向かず、下を向いたまま答えた。 鈴「それは残念ですね。でも、私の予想だと、あなたの待ち人はここへは来ないと思いますよ。」 鈴はそんな鎌田を見て、怪しい笑みを浮かべて言った。
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