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鈴「いえ、心が女性な男性です。あと、このお店にはルールがあります。」
莉「ルール?」
鈴「はい。『お客様と恋仲になったら必ず店をやめること。』という絶対守るべきルールがあるんです。このルールは今まで破られたことはないそうです。」
莉「で、でも…。」
鈴「ママさん本人にもちゃんと確認をとりました。良仁はほかのお客様と同じだと。…これは話を聞きに言った時に事情を説明したら莉子さんへのメッセージと録音させていただいたものです。」
鈴はごそごそと鞄を探り、ボイスレコーダーを取り出し、それを莉子に見せた。
莉「えっ!?」
鈴の言葉に驚く莉子。
鈴「とりあえず聞いてください。」
鈴はそう言って再生ボタンを押した。
リ『はじめまして。私『レインボー・カマオン』でママをさせていただいているリクと申します。…さっそくなのですが、私と岡村さんはママとお客様という関係しかありません。岡村さんは確かに大切なお客様です。でも、それは他のお客様も同じです。なので、岡村さん1人を特別に思っているわけではありません。このたびは誤解を招くような事してしまい本当に申し訳ありませんでした。今度ぜひ岡村さんと共にお店に来てください。お待ちしてます。……プツ!』
再生が終わった後、
鈴「どうですか?」
莉「……写真1つであんなに取り乱してしまって本当に恥ずかしいです。この方も謝る必要がないのに…。」
莉子はリクのメッセージを聞いて、手で顔を覆って恥ずかしそうにそう言った。
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