『納得屋』

・真実

悠「ありがとうございます。…今から今日の事を話していきたいと思うんですけど、良いですか？」
莉「はい。」
悠「今日はここに井坂が迎えに来ることになっていますよね？」
莉「はい。『１３時にここへ迎えに来ます。』と言われました。」
悠「わかりました。それでですね、その時井坂の車に乗るのは私だけになりました。」
莉「えっ？鈴さんは？」

莉子は鈴の方を向いてそう聞いた。

鈴「私はもしもの時のために２人の乗った車の後ろを自分の車で追いかけることになったんです。」
莉「そうなんですか。」
悠「そうしておけばどんな事が起きてもすぐに対応できるので。それで、ここで莉子さんにお願いしたいことは、今聞いた話の事は井坂に言わないようにして下さい。」
莉「はい。」
悠「それと、井坂が迎えに来た時、車の運転をするのが熊田さんという人なんですけど、その人は私達の味方です。なので、車に乗った時に顔を確認しておいてください。」
莉「わかりました。」

莉子は悠の言葉に頷き、頭の中に熊田という名前をいれた。