・解決

15/42
前へ
/557ページ
次へ
その頃、悠たちは…。 井「1番奥の席が良いですよね。」 井坂がそう言って1番奥の席へ向かっていた。 そんな井坂について行きながら、 悠(何なんでしょうこのお店。空気はすごく淀んでますし、こっちをさっきからチラチラ見てくるガラの悪そうな人たち。…ここが知り合いの店…というのは嘘のような気がしますね。でも、何かを企んでいるのは確かですね。そうなると、少しまずいですね。この中で井坂の隣に莉子さんを座らせるのは危険です。どうしましょうか。) 悠は店内を見回してそう思っていた。隣では莉子が不安そうな顔をして周りをキョロキョロと見ていた。 井「ここに座りましょう。奥様はこちら側へ座って下さい。」 1番奥の席に着き、井坂はそう言って莉子を自分の隣に座らせようとした。 が、 悠「すいません。莉子さんは私の横に座ってもらいたいんですけど良いでしょうか?」 井坂の所へ行こうとした莉子の肩を置いて悠がそう言った。 井「何故ですか?」 悠「書類の説明をするのにも、書類のサインをしてもらうにもこちらいてもらった方が都合が良いからです。」 井「そうですか。でも、その事に同意はできません。奥様に何かあったら私は社長に合わせる顔がなくなってしまいますから。」 井坂のその言葉を聞いて悠は、 悠(自分の隣に座らせることにこだわりますね。というか、莉子さんをこんな店に連れてきている時点で良仁に合わせる顔はないと思うんですけどね。) と心の中で思っていた。
/557ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5772人が本棚に入れています
本棚に追加