・解決

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莉「証拠…ですか。」 莉子はそう言いながら隣にいる井坂をチラリと見た。 井「証拠なんてありませんよ。というよりも本人が取り消したいと言っているんですよ。証拠も何も必要ないじゃないですか。」 悠「そういうわけにはいきません。もしかしたら、何かあって無理やり依頼を取り消すと言わされている可能性もありますし。きちんとした証拠を見せていただかなければ、依頼を取り消すつもりはありません。」 悠は井坂の方を向いてそう言った。それを聞いて井坂は、 井「何様ですかあなたは!証拠も何も依頼主が取り消すと言っているんですよ。それならすぐ取り消すのが普通じゃないんですか?!」 顔をしかめ、少し大きな声でそう言った。 悠「では、証拠はなくても良いので、本当に莉子さんが依頼を取り消したい。というのをきちんと莉子さんの口から聞かせてください。先ほどのように言わされた感が感じられる言い方では何回取り消すように言われても依頼を取り消すことはできません。」 そんな井坂に動じることなく、淡々と話をする悠。 井「そんな横暴な……。」 井坂がそこまで言ったところで、 ♪♪~♪~♪~ と、井坂の携帯が鳴った。
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