・解決

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井「あっ、どうぞ話の続きをして下さい。」 莉「あ、あの…。」 井「どうしましたか?」 言いにくそうに声をかけてきた莉子に心配そうな顔をして井坂がそう聞いた。 莉「あの…少し気分が悪くて。…お手洗いへ行って来ても良いですか?」 井「それは大変です!どうぞ行って来てください。あっ、それよりも病院へ行った方が良いんじゃありませんか?」 井坂は慌てた様に席を立ってそう言った。 莉「いえ、ちょっと水で手とかを冷やしてくれば大丈夫だと思います。ちょっと緊張してるのと、ここの空気が少し合わなかっただけだと思いますから。」 莉子は力なくそう笑って席を立ってトイレへと向かった。 悠はそんな莉子を見て、 悠(言った通りの演技ですけど、本当に気分が悪そうですね。) 心配になった悠だったが、 悠(莉子さんの事は鈴に任せておけば大丈夫です。それよりも私は私のしなければいけないことをしないとですよね。) と思い、井坂の方を向いた。 それに気づいた井坂が、 井「奥様に何かしたんじゃないですよね?」 怒りを含んだ声でそう聞いてきた。
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