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悠「何を思いついたのか知りませんけど、莉子さんにはもう莉子さんの身を守るための護衛をつけているので手出しはできませんよ。」 井「護衛…何時の間にそんなものを……さっき入ってきたあいつらか。」 井坂は『護衛』という言葉を聞いて、自分たちの後やってきたスーツ姿の3人を思い浮かべた。 そして、少し離れたところに座っているスーツ姿の男たち…良仁と鎌田の方を見た。 井「もう1人…確かお前にぶつかった女がいないな。そいつが奥さんの護衛についているという事か。」 悠「その通りですよ。あっ、ただしあの2人は護衛ではありませんよ。」 井「じゃあ、何なんだ?お前の護衛か?」 悠「あの2人も協力者ですよ。…あの2人に関してはあなたの方がよく知っていると思いますよ。」 悠はそう言って2人の方を向くと、手招きをして2人を呼んだ。 悠に呼ばれた2人は少し戸惑いながらも席を立ち、悠たちの所へ向かった。 井「……何故呼ぶ必要が…!!」 井坂はこっちへ向かう2人を見て、悠に抗議しようとしたがやってきた2人の顔を見て驚きで言葉が出なくなった。 悠「気づかれました?あなたが脅して協力させていた鎌田さんとあなたの勤めている会社の社長の岡村さんに。」 井「…え、えぇ、気づきましたよ。社長と裏切り者の鎌田さんに。」 井坂ははっと我に返ったように口調をもとに戻してそう言った。 鎌「…確かにあなたを裏切りました。」 井坂の『裏切り者』という言葉を聞いて、鎌田は井坂の方を見てはっきりとそう言った。
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