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すると、
井「おいっ!どういうことだ!?お前裏切ったのか!」
無視された井坂が熊田に詰め寄りながらそう言った。
熊「そうだな。悪いとは思ったが、あんたのやり方は気に入らねぇんだ。」
熊田はそんな井坂に怯むことなく淡々とそう答えた。
井「ふざけるな!こっちは金を払ってお前を雇ってるんだぞ!」
熊「心配するな。金をもらう気はないさ。…ほら、前金は全額きっちり返しておいてくれって社長に渡された。」
熊田はそう言って胸ポケットに入れておいた封筒を取り出し、井坂の前に差し出した。
井「~~~~~~!」
井坂は怒りで何も言えないまま乱暴に熊田の手から封筒を取るとそれを思い切り床にたたきつけた。
男「くくく…完璧に手詰まりだな。」
男はそんな井坂を見て楽しそうにそう言った。
そして続けて、
男「結局お前は社長の器じゃなかったって事さ。残念だったなぁあれだけの金をつぎ込んだのに失敗に終わるなんて。」
井坂を追い詰めるようにそう言った。
井「…う…う…。」
井坂は男の言葉を聞いてガクリと膝から崩れ落ち、床に手をついて泣き始めた。
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