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井「いや、良い。」
井坂はそう言って自分が寝かされていたソファの横においてあった鞄を持った。
熊「そうか。じゃあ、これ。金は大事にしろよ。」
熊田はそう言って井坂に差し出したのは喫茶店で井坂が床にたたきつけたお金の入った封筒だった。
井「…そうだな。」
井坂はそう言った後、封筒を受け取り鞄に収めると玄関へと向かった。
そんな井坂に、
良「明日、逃げるなよ。」
念押しする良仁。
井「にげねぇよ。さっきも言っただろうもう何も考える気力もないって。」
良「お前の言う事は信用できない。」
井「はぁ……明日は絶対に行く。逃げないから安心しろ。」
井坂は同じやりとりにうんざりしたようにため息を吐いて、そう真剣な顔で言うと良仁が何かを言う前に玄関から出て帰って行った。
井坂が帰った後、
良「得屋さん本当に色々とありがとうございました。」
鎌「ありがとうございました。」
莉子の入れてくれたお茶を飲みながら一息ついていた悠に良仁と鎌田が頭を下げてそう言った。
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