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槙「『わかると思う』じゃないです。直接対決することになったら、必ず正体をつきとめてみせますよ。」
槙は力のこもった声でそう言った。
その横では識も『うんうん』と頷いていた。
冬「ほぅ。言うようになったな。じゃあ、報告を楽しみにしてるぞ。」
冬は笑いながらそう言った。
そして続けて、
冬「2人では無理だと思ったら無理せずにすぐわしに頼れ。わかったな。」
笑っていた顔から一変、怖いくらい真剣な顔をしてそう言った冬慈。
槙・識「は、はい。わかりました!」
2人は久しぶりに見るその冬慈の顔に少し恐怖を感じながら素直に返事した。
冬「良し。あと何か報告することはあるか?」
識「依頼についての話はこれで終わりです。」
槙「あっ、そう言えば!」
槙は何か思い出したように、冬慈の方を向くと、
槙「今回の依頼を解決するのに協力をしてもらったイロハ熊探偵事務所の熊村色葉さんから先生へ『よろしく言っておいて下さい』と言われたんですけど、熊村さんは先生の知り合いですか?」
と色葉からの伝言を冬慈に伝えた。
冬「熊村色葉…熊村……あぁ、思い出した。昔、依頼を受けたんだ。」
冬は名前をブツブツ呟いた後、思い出したようにそう言った。
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