プロローグ

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最善の医療を提供しても 救えない命もある。 医療訴訟を起こされないよう 気を配ることにも疲れた。 そんなことをするために 看護師になったのか? 自分の無力さを感じながら 今日もまたいつもと同じように 帰路につく ふと目に止まった 漆黒の空に 悠々と輝く満月 吸い込まれそうだ。 思わず目を奪われた。 頭がクラクラする もう今にも倒れそうなのに 満月から目をそらせない。 そのまま私は倒れた。
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