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最善の医療を提供しても
救えない命もある。
医療訴訟を起こされないよう
気を配ることにも疲れた。
そんなことをするために
看護師になったのか?
自分の無力さを感じながら
今日もまたいつもと同じように
帰路につく
ふと目に止まった
漆黒の空に
悠々と輝く満月
吸い込まれそうだ。
思わず目を奪われた。
頭がクラクラする
もう今にも倒れそうなのに
満月から目をそらせない。
そのまま私は倒れた。
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