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「えー、改めて、紹介する。転校生の、原田 薫さんだ。卒業まで短いが、原田を含めたみんなの思い出を作ろう」
やっと落ち着いた教室で、田中先生が改めて紹介してくれた。
「は、原田 薫です。わからないことだらけなので、…その、よろしくお願いします」
意味わからなくなっちゃった…
「どっから来たの?」
松本くんが、興味津々、といった感じで尋ねた。
多分、私のいた場所をいってもわからないだろう…
「横浜の、近くです」
横浜の隣の隣。
そこが、私の地元だったところだ。
「身長は?」
今度は女の子だった。
ひとしきり質問され、皆からも質問が飛んでこなくなった頃、やっとみんなの自己紹介が始まった。
…今日中に全員は、覚えられないようっ
でも、このクラスならすぐ馴染めそう…
「じゃあ、原田は…峰岸の隣」
アユムくん、こと峰岸くんが手をひらひらと降ってくれた。
「峰岸、セクハラ行為は絶対にやるなよ」
背の高い女の子から一睨みされ、峰岸くんが肩をすくめた。
六年生で、セクハラって…
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