極意其ノ壱‼人生太く短く‼‼

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「ということがあってさ」 頭をたれて机に水溜まりを作っている少年こと田中勝は、頭上で腕を組んでふんぞり返っている佐々木良子に鼻で笑われた。 「君は何とも無駄に日々を過ごしてるんだね」 やれやれ、とでも言うかのような表情でため息をはく良子。 「私は有意義たる時間を過ごしていたというのに、君は本当にかわいそうだ」 「じゃあ良子は何をしてたんだよ」 少しむくれてしまうのは仕方がないことだと思う。 「何を言っているんだ。決まっているだろう‼カメハメハ修得だ‼‼‼」……かわいそうな子がいる。 「………具体的にはなにを?」 「朝には、鉛製の亀の甲羅を背負ってジョギング20キロ。森に入ってリアルベアーと格闘。昼食後公園でただただカメハメハを打つ‼」 女子高生として間違った道を歩んでるね。 「カメハメハは現実にはうてないよ」 「それは言うな‼私も無理かな……とか思って内心焦ってるんだから」 よかった……きちんとした常識が芽生え始めてるんだね。 「でも、気弾までは撃てるようになったんだからいけるはずなんだよ‼」戦闘民族の本能が芽生え始めてるんだね。
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