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―…デテ・ケ…―
「えっ…。」
声が聞こえたかと思うと、風が頬を撫でた。
ふと、後ろを向くが、
玄関は閉まっており、開いた形跡もない…
元々斉藤家の玄関は日当たりが悪いので、
常に薄暗い。
が、
心なしか、
今の玄関はいつも以上に薄暗く、
少々薄気味悪かった。
「気の、せい…だよな…。」
理由は分からないが、
極度にビビってしまった。
そんな自分を『ハハッ』と、笑い飛ばす。
と、
(ガラガラガラッ!)
「っ!!…姉、さん?」
二階から騒々しい物音がした。
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