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突如浮遊感におそわれ、私はどこかへと落ちていることに気がつく。続々と浮遊感に対する恐怖が襲ってくる。
「いやぁぁぁ!!落ちるぅぅ!!」
「私を助けるんだ。いいな」
「やぁだぁぁぁ!!」
気がつけば、私は空を眺めていた。背中には湿った感覚がある。つめたい草の感覚を手のひらに感じ、私は体を起こして辺りを見渡した。
私は草原の中で倒れていたらしい。眩しい太陽の光を浴びて、目を細める。遠くには山が見え、それよりも手前には家らしきものがぽつぽつと見える。妙な違和感があり目を凝らして見ると、そこに見える家は焦げ茶色のものしか見えない。
古臭い、まるで時代劇のセットのような木造建ての家々。
「まさか…。これって、まさか、まさか、まさか、まさか!!」
私は走って見える町へと向かう。そこには、着物を着た人々が行き交っていた。
「これって、まさか…!!」
私は頭を抱え、「タイムトラベル!!」大きな声で叫んだその声は、この過去の町へと響き渡った。
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