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「麻里、圭ちゃんはねぇ、とってもチキンなんだよ」 「お前何言ってやがる」 「学校では高橋なんでしょ加藤ちゃ~ん?」 ワーワーギャーギャーと騒いでいたら、また麻里に「いいなぁ由妃」と呟かれた。 「よし高橋、次の授業は国語だ。今日当てるから、それ間違ったら補習の課題増やすからな」 「え、何それ。当てられるだけで充分だよ」 ただでさえ課題多いのにやめてほしい……。 「決まりだ。よし、じゃあ俺は教材取りにいくから」 そう言って圭ちゃんは教室を出ていった。 「由妃ドンマイ」 後ろから3人の哀れみを含んだ声が聞こえた。 ……最悪。 今日はとことんツイてないんだな。
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