第3章 夕焼けの女神

5/5
前へ
/54ページ
次へ
「ちょっと待てよ。コンクールに出場できるとしても、顧問がいなかったら活動自体できないじゃないか」 すっかり忘れてしまっていた。 城山先生はいつ退院できるか分からない。 しかし彼女は「何を言ってるの?」という目でこう言った。 「顧問ならいるじゃない。部活を受け持ってない先生」 「…あ」 …鬼瓦か。 しかし奴に顧問を頼んだとしても了解してくれるかどうか…。 「なんなら今から職員室に行ってきてあげる」 そういって彼女は職員室へ向かった。 (なんていう行動の早さだ…) 僕はオレンジ色の光が射す彼女の背中に女神の姿を覚えた。
/54ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加