第1章 放課後クラリネット

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ガラガラッ 「遅れてすいませんっっ」 息を切らしながら林美穂が音楽室に入って来た。 「今日提出するレポートを家に忘れちゃって、取りに帰ってました」 「…まぁ別に遅れても構わないよ」 3人じゃコンクールには出場できないし、こうして練習するのも殆ど暇つぶしのようなもんだ。 「あれ?今日は幸子先輩は来てないんですか?」 「あぁ、浪岡なら今日は生徒会に行ってるみたいだぞ」 浪岡幸子。僕と同じく無理矢理入部させられた一人だ。 現在は生徒会で書記をしていて、次期生徒会長候補と言われている。 「そうなんですか…じゃあ今日はパート練習にします?」 「いや、今日はもう遅いから個人練習でいいよ」 会話だけはいっちょ前に吹奏楽部ってわけか…。 後一時間くらいで今日の練習は終わりにしよう。
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