2011年7月5日

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そしてここからが本番だ。 君の髪を撫でるのを一旦止め、僕は手を開いたり閉じたりと挙動不審になる。 鞄から仕事帰りに用意したものを取り出し、呼吸を落ち着ける。 『…それでね、今日は大事な話があるんだ。』 静かな空間に僕が唾を飲み込む音が響く。 『君がこんなときに言うのは卑怯かもしれないけど、きっと君なら笑って許してくれるよね。』 そう言葉にすると少し冷静さを取り戻せた。 大丈夫。 君と僕なら。 君の細い指に指輪を僕ははめた。 そして一枚の紙を取り出す。 ずっと言いたかったこと。 けどもし拒絶されたら…と怖くて言えなかったこと。 今まで感じた全てを言葉にして君に贈るよ。
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