2011年7月4日

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初夏の日差しが差し込むように僕はカーテンを開いた。 3階の窓からは青々とした新緑の木々の葉が風に揺れている。 外からは小学生だろうか?通学中の子供の声が窓越しにも聞こえてきた。 『おはよう。今日も良い天気だよ。』 僕はベッドに横になっている君に声をかけた。 君からの返事はない。 ベッドのわきに備え付けられた椅子に腰掛け、僕は君の髪を優しく撫でた。 『最近暑くなってきたね。まぁ梅雨みたいにジメジメしてないだけ良いか。』 僕はフッと君に笑いかける。 君からの返事はない。 『今日も仕事なんだ。ごめんね長く一緒にいられなくて。仕事終わったらまたすぐに会いに行くからさ。』 そう言って僕は壁にかけられた時計に目を向ける。 もうそろそろ出なくては仕事に間に合わない。 名残惜しいが出発しなくては。 『じゃぁそろそろ行くね。面会時間中には会いに行けるように帰ってくるから。』 僕は立ち上がり、スーツとネクタイを軽く整えながら君に話しかける。 君からの返事はない。 『じゃぁいってきます。』 君からの返事はない。
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