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『あとね、君の短冊に僕が書くのも変かなって想ったから書かないことにしたよ。
だから僕も飾らないし。
君が自分で願い事を書けるようになったら僕のも一緒に飾ってくれるかな?』
君のベッド脇に取り付けられたサイドテーブルにまだ綺麗なピンクの短冊を置く。
外はいつの間にか暗闇が訪れ始め、時間が迫っているのがわかった。
『もうこんな時間か。やっぱり君といると時間がいくらあっても足りないね。』
僕は君の髪を撫でる。
『今日からしばらく会えなくなると想うとすごく寂しいよ。
君はどうだろう?』
僕は君の髪を撫でる。
『ちょっと長めの休みあったら戻ってくるからね。』
僕は君の髪を撫でる。
『はぁ。君が泣かないんだから僕も泣かないって決めたんだけどなぁ…』
僕は君の髪を撫でる。
君の姿が霞んで見える。
僕の視界を遮るものはやがて頬を伝って流れて行き、君の手にポツリと落ちる。
『…そっか。君も悲しいんだね。なんか変だけど嬉しいよ。』
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