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着いた先は先生の部屋で、座るよう促されたので僕は黙ったまま椅子に座った。
「彼女のことなんですが…」
先生は少しばかり口を濁す。
「事故以来、目を覚ます兆候が見られません。
脳に受けた傷が思いの外、深いと思われます。」
カルテを取り出し、確認しながら先生は言葉をつなげる。
「誠に言いにくいのですが…恐らく長くはないでしょう。
あと半年…いや三ヶ月持つか…
正直わかりません。」
僕はしばらく呆然としてしまい、返事が出来なかった。
そのあとも色々話したような気がするが内容はちっとも頭に入ってこなかった。
話が終わり、先生がすみません。
と声を出すと僕は部屋を出て、君の元へと走った。
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