運命と言わずなんと言う

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「見かけたなら声かけてくれれば良かったのに」 そう言って反応を窺うことにした。 「あの……何か熱心に読んでたから」 「マジで!?俺が?うーん……それ課題研究だ」 とぼけよう、と決めた俺は大きく頷いた。 彼女は信じたようで、それから何度か雑談もしたりして、何時の間にやら付き合っていた。 告白されたとかしたとかじゃなくて、自然にそうなっていた。 気兼ねなく本の話もするような仲だった。
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