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電話を終え、明日の準備を始めることにした。
といっても、実家に行くから、着替えはいらないし、せいぜい移動中聴くCDくらいかな……あ、土産もいるか?
など考えていると、小さめのリュックがパンパンに膨らんだ。
意外と時間もかかり、眠気がいいタイミングで襲ってきたので、俺はベッドに倒れこんだ。
翌日、目が覚めたのは10時を回ったくらいだった。
「あー、寝すぎたか」
開かない目を激励し、のそのそと起き上がる。
と、見計らったように電話が鳴った。
「もしもーし……」
「あ、兄ちゃん?起きてるー?」
「今起きた。なんだよ」
元気だなおい。
俺は対称的に眠気を引きずりつつ返す。
「よかった!今日って何時頃来る?」
それを知ってか知らずか尚も弾んだ声で質問を続ける勇。
「夕方に着きゃいいんじゃねーの?」
「んーとさ、早めに来れたら、来て欲しいんだけど。ほら、積もる話もあるしさ!」
なんなんだ、こいつ?まぁ少しくらい早く行くのはやぶさかではないが。
「じゃあ、軽く飯食ったらそっち向かうわ。母さん父さんにも言っといて」
「りょうかーい!」
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