1章 教員生活。

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「笹原先生~!」 教員になってまだ半年。 私、笹原カオリは少々やんちゃな生徒たちを相手にしながらも充実した毎日を送っている。まだ自分を先生と呼ばれることに慣れてはいないのだけど。 「職員会議の資料、預けて良い?」 声をかけてきたのは同期で同じ英語の中井邦生(なかいくにお)。 女子生徒の間ではくにおちゃんと呼ばれて親しまれてる。 「何くにおちゃんまた抜けてバレー?」 イジワルを言う時は決まってくにおちゃんだ。 「お願いします!大会近いんだよ~」 「近いって年明けでしょ!まだ10月。」 邦生ちゃんは男子バレーの顧問で今年こそは春高バレー全国大会出場を狙ってる。 …男の身長の高さは七難隠すと私は思う。多少男前でなくても三割増しくらいには見えてしまう。 「そういえば笹原さんの出身高校の先生結構有名人なんだよねー」
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