1章 教員生活。

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「有名人…まー確かにねぇ。県外遠征バリバリ行ってるしね。」 私の地元は静岡だ。静岡では有名だけど邦生ちゃんまで知ってるほどとは。 「倉本先生と先週山梨の合宿で一緒になって、笹原先生は元気ですか?って言ってたよ」 「ひゃ~こわいよ!」 倉本晃一(くらもとこういち)先生。 名前を聞くだけで背筋が伸びる。 「分かる~!何か分かんないけどオーラがあるよね。生徒を殴ってるわけじゃないんだけどなぁ。何故かこわいよね」 「そうそう恐い。怒らせたらヤバいって入学式の段階で本能的に感じたのよね。」 そして何故かやらなきゃ!という気持ちにさせられてしまう。そんな生徒がクラスに部活にたくさんいた。 教員になって改めてすごい先生なんだと思う。 先生に影響されて私の同級生で同じ英語教員を目指している子が4人いる。みんな教員採用試験に向けて地元で講師をしながら勉強している。 私は…とりあえずここで頑張ろうと思う。 ゆくゆくは地元の採用試験を受けるつもりだ。 「中井先生、しゃーなし提出してあげるから全国行きなさいね~!」 邦生ちゃんからプリントを受け取る。 「有言実行頑張りま~す!」
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