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「買ってきて」 「はぁ?」 「私の夕食買ってきて」 そういうと京子は自分の部屋にズンズン入っていき、しばらくゴソゴソしたあと戻ってきた。 「はいこれ」 そう言って京子が手渡してきたのは豚の形をした貯金箱だった。 「いや…あの」 「たぶんお弁当と何か買えると思うから」 「俺は絶対に行かないぞ」 さすがに兄の威厳というものがある。 ここでこの女の言う事に従ってしまえば一生奴隷生活だ。 「へぇ~逆らうんだ。兄ちゃんのベッドの下にある物、お母さんに言っちゃうぞ」 体中の穴という穴から変な汁がでる感触に襲われた。 こいつ…!?俺のベッドの下にある男のワンピースに気づいてやがる!! 「知ってるんだから私。兄ちゃんは毎晩ベッドの下にあるアレをおかずにして…」 「わかりました。すみませんでした。行ってきます」 「よろしい。お願いね」 おかしい。こんなの絶対おかしいよ。わけが分からないよ。 こうして俺は夜にコンビニまで自転車を走らせなければならなかった。 あんな妹なんて、変な生き物に騙されて契約して魔女になっちまえばいいんだ。 いや、そしたら俺を襲いにくるなアイツなら。 「なんだろう。夏なのに心が寒い」 俺は夜風を浴びながら静かな夜の町を駆け抜けていった。
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