警告いち!障らぬ神からトラブル来る?

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 「へっへっ。もういいようにはさせねーぞ」  「完全に、三流悪役だよね」  やってる事も、言ってる事も  「ひかるちゃん!行って!私なら大丈夫だから」  「うん。愛流ちゃんさ、それ根拠無いよね」  にしても困った。ちょっとヤバい状況だし、どうしよう  『こらー!!!アナタ達!!その娘から手を放しなさい!!!』  突然スピーカーの金切り声と共に、恫喝の声が飛び込んでくる  「ああ!?今度はなんだ」  おお!やっと救いの手が……って  『そのような狼藉、神がお許しになる筈がありません!さあ、悔い改めるのです!』  振り向いた先にいたのは、宗教家の少女。余程急いで来たのか、汗だくで  「なぁんで、戻って来ちゃうかなぁ……」  ボクらの、特に愛流ちゃんの頑張りが水の泡だよ……  『警告はこれで最後ですよ』  「うるせー!文句があるなら腕ずくで止めてみな」  「ま~た、冒斗クンにイジメられたいっスか!?すっこんでろっス!」  『……そうですか、残念です』  そう言って彼女はマイクを置き、左腕に手を伸ばす……ってアレは  「“能力制御装置”!?」  「〝見えざる祈り(インビジブル プリエール)〟!!」  瞬間。彼女から全方位に絶え間なく凄まじい衝撃波が放たれる。事前に伏せてたボクは、吹き飛ばされないように必死に耐える  油断した!彼女、念動力(サイコキネシス)系の『能力者』だったの!?  能力制御装置なんて付けてたせいで見逃しちゃってた。ランクA並の『能力』だよ!っと、居た!  「愛流ちゃん!手を伸ばしてぇ!」  衝撃で冒斗君から解放されたのか愛流ちゃんは、うずくまって壁にしがみついていた  ボクも手を一杯に伸ばして少しでも距離を稼ぐ  指先が2、3度当たる  「もう、すこしぃぃ……」  「ひかる…ちゃん…」  「うにょわああ!」  気合いと共に身を乗り出し、愛流ちゃんを引き寄せて、これ以上吹き飛ばされないように身を重ね合わせて伏せる  「てゆーか、もう良いから!冒斗君達、もう気を失ったみたいだから、『能力』止めて!」  目視は出来ないけど、もう彼等から“危険”は感知されてない。気を失ってるんだろう  早く止めてくれないとボクらも壁にめり込む事になる  「ご、ごめんなさいぃ!私、自分じゃ止められないの!」  「えええ!?」  一難去ってまた一難!?勘弁して!
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