あの頃のぼくたちは

7/14
前へ
/100ページ
次へ
「はぁ…」 授業開始とともに出るため息 蒼兄が心配で仕方ない 功くんがあそこまで心配するのも仕方ない… もし倒れたりしたら… 嫌な考えしかでてこない… 気づけば放課後になっていた 俺は黄右のクラスに迎えにいった 「黄右、帰るぞ」 「はい」 帰り道、特にしゃべることもなくいつも無言の俺たち 「おーい」 後ろから大きく手を振って勢いよく走ってくる人は一人しかいない 「椋葉ちゃん、部活は?」 「終わったよ」 「早くないですか?」 「そうかな?ま、帰ろっか」 久しぶりに3人で並んで帰ることになった 「蒼兄は結局バイト行ったのかな?」 「行ったよ」 「功ちゃんがすごい心配してましたけどね」 「あぁ~、功ちゃんは心配性だからね~」 「あそこまで心配されると逆に迷惑ですよ」 「それが功くんなんだから仕方ないだろう」 「蒼兄も無理しないで休めばいいのにね」 「それが蒼兄だから仕方ありませんよ」
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!

328人が本棚に入れています
本棚に追加