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『ここは孤児院なんだよ』
「協会じゃないんですか?」
『ああ、私がもう少し若かったころ協会に居てね。ルーシはその時に引き取った子だから、ずっと私のことを神父と呼ぶんだよ』
「そうなんですか……」
『……。君はオルリナの民では無いのかね?』
まただ。オルリナオルリナってどこの話なんだろう。知らないことまで夢に出てくるものだろうか。
首を横に振れば、エル神父はそうかと息を吐いた。
ガッカリされたのか。それに似た雰囲気にオレは居たたまれなくなる。
『ああ、すまないね。君も疲れただろう。今日はよくおやすみ』
「ありがとうございます」
なんだかオルリナについて聞きにくくなってしまった。
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