すれ違い

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「龍太郎…?」 「好き、なんだ。」 「え…っ、でもほら…僕には涼介が居るから…。」 「言うな!…言うなよ、」 ぎゅうっと強く抱きしめられ、涙ぐんだ声は僕の胸を締め付けた。 「……」 「もう少しだけ、このままがいい。」 なんだか切なくなって、龍太郎の背中に腕を回した。 知らなかったの、涼介が見てたなんて。 「……ごめん、もういくね?」 「急に悪かったな…」 「ううん、気持ちは嬉しいよ。ありがとう」 それだけ言うと涼介が待つ、教室へ急いだ。
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