4.目が覚めるまで

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「愛輝、間違えて無いといいけど。」そういいながら、セイラさんも再度指折り数えて確認している。「戻ってきたら答え合わせしてみよか!」一回しか言うてへんしなーと、心配しつつもどこか楽しそうな梨那。 「何が起こるか全然わかんないけど...内緒?」 「内緒!んー、でも不安になってきたー。瀬那の苦手分野かも...。」 考えても、想像力が追い付かないから聞いてみた。まだ2回目だから、想像以前によく分かっていない事の方が多くて、想像の材料が無いから当たり前なんだけど。 梨那の中でも不安要素があるみたいで、時々心配そうな表情を浮かべる。スタート前のジェットコースターに乗っている様な感覚。怖いのか楽しいのか未知数で、ワクワクとドキドキが入り混じるあの感じに似ている。 「おっけーです!少ししたら...」愛輝さんが戻ってきた。何かを言いかけたみたいだけど、言うのを止めて私の横にストンっと座る。 「ただいま、瀬那ちゃん。」 「あ、おかえりなさい?」 心無しか、少しソワソワしているように見えた。 「愛輝ー?間違えてへんやろなー?」 「大丈夫です!完璧です。」 「お、確認確認。全部言って。」 セイラさんが復唱を求めると愛輝さんはニッと笑って「す、ぐ、よ、ま、ら、ぴ、さ!」と、言って誇らしげな顔をした。 突然すっとんきょうな事を言い出した、どうしたんだろう。と、ぽかーんとしていると梨那とセイラさんが爆笑しだす。 「頭文字作戦か!そら間違えへんわ!」「覚え方、雑すぎだろ!」「一番簡単なんですよ!」 意味が分かって、少し遅れて私も笑った。 ストロベリーの“す”か...。  
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