3082人が本棚に入れています
本棚に追加
猫耳は少し考える素振りを見せ、
「……私はあれだよ、妖怪の類だ。化け猫さ」
なんと、と言うことはまた非日常的なやつか?
「そうか、こんどは猫耳か……。嫌いじゃないぜ」
「ええ!? な、何だその反応!?」
何故か猫耳がうろたえる。うるさいな。
「お、お前は私のことが気持ち悪くないのか?」
「? はぁ? 何で?」
「な、何でって……。私は化け物だぞ? 少なくとも他のヒトは、私のことを気味が悪そうに見るし……」
「そうか? 最近は脳波で動く猫耳とかも開発されてるみたいだしそんなことないだろ」
「それは作り物だろう? 私のは本物だ。血が通っているんだぞ」
猫耳はピコピコとそいつを動かして見せた。さ、触りてぇ…!
「別に、たかが猫耳と尻尾付いてるだけで化け物なら、俺は近くにいるやつはもっと化け物だ。俺が一番おかしいらしいがな」
手から水や雷や紫色の球を出したり、刀を創ったり。ううむ、まさに化け物だ。気にしないけど。
「…………お前、変なやつだな」
「そうかい」
猫耳のやつからしても変なやつに見えるのか。人間やめようかね。やめないけど。
最初のコメントを投稿しよう!