日常から非日常へ

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「東雲~、こんなとこに居たのかよ」 パソコンルームの入り口付近で呼ぶ声が聞こえる。 この声は、幼馴染みで腐れ縁の里見 由宇(サトミユウ)俺同様、正真正銘男である。 「東雲くん、こないな所にいはったんやねー」 柔らかな関西弁。こいつは夏休み直前に転校してきた仲崎 光司(ナカサキコウジ)金髪がよく似合う関西人である。 「夏休みの宿題の準備だよ。今のうちに集めとかなきゃダメだろ?」 悠紀は回転式の椅子を由宇たちの方に向けて話した。 「めんどくせぇよなー。貴重な夏休みをなんでこんな訳わかんないもんで潰されなきゃならねぇんだっつーの」 由宇が茶色の少し長めの髪をワシャワシャと掻きながら言う。 「仕方ないやないの。義務やからしゃーない。野郎三人仲良くやりましょーや」 光司が由宇の肩をポンと叩いて、悠紀に近づいてくる。 「誰が好き好んで野郎と四十日間部屋に篭るかよ!」 夏休みに可愛い彼女を海でゲットするはずだったのに……と呟きながら悠紀の近くに来た由宇と光司。
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