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「東雲くん、何見てはるの?何かごっつ幻想的なサイトやねぇー」
光司が悠紀の見ていたサイトをまじまじと見ている。
「これ?なんか適当に探してたらいきなりこのサイトに飛ばされたんだよ」
悠紀が髪を掻きながら光司に言う。
「『神様の庭ーGod・Gardenー』?ゲームの公式サイトみたいやけど……」
光司が首を傾げながら画面に見入る。
「神様の庭ーGod・Gardenー!?マジかよ!あの?!もうすぐ発売されるあのぉぉ?!」
由宇が興奮気味に光司の見ていたパソコンの画面に身を乗り出して釘付けになった。
おかげで光司はモニターにおでこをぶつけたあげく、由宇の下敷きとなった。
「ちょっ、ワレ何しとんねん!痛ぇやろうが!!」
普段は大人しい光司が由宇の胸ぐらを掴みあぁん?といった表情で睨む。
「あっ、光司わりぃ、つい……」
由宇は無抵抗に光司を宥めた。
「ワザととちゃうやろうから許したるわ」
パッと掴んでいた手を離した。
「由宇、これなんのサイトか知ってんの?」
悠紀が聞いた。
「あれ?お前しらねぇの?ネットじゃかなり前から話題のポータブルゲームだよ」
「ポータブルゲーム?」
由宇の問いに、悠紀はよく分からないといった表情で聞き返した。
「光司も知らないねぇの?」
由宇が不思議そうに問いかける。
「全然。ネットとかあんま見ぃひんのよ、ボク」
光司がニコリとして言った。狐みたいな顔が余計に狐に見えて怖い気もする。
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