日常から非日常へ

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「噂だろ?アテになんねえよ」 悠紀が窓の外を見ながら由宇に答える。 「オカ研の夢路から聞いた話もあるぜ?」 由宇がケラケラ笑いながら悠紀の後を追うように窓際に移動する。 その後を追う光司。 「おまっ、オカ研と知り合いかよ」 悠紀が笑いながら由宇に言った。オカ研とはオカルト研究部の略で夢路は悠紀、由宇、光司と同じクラスの奴だ。 「東雲くん、あんまりバカにしたらあかんよ」 光司が由宇をフォローするように悠紀に言った。 「そうだぞ、だからお前には友達が出来ねぇんだよ」 由宇がケラケラ笑いながら言う。 そして何気なく外を見ていた三人は空に浮く変な二人組の女の子を見ていた。 「あの子らまだ居はったんやね」 「光司昨日転校して来たらわかんねぇだろうけどあいつら一週間ぐらいずっと俺らにつきまってんだぞ」 「由宇の言うとおり。特にあの黒髪のゴスロリツインテール。あいつ俺んちまで来たからな」 悠紀たちだけに見えるもの。普通は見えないものが見えている。 空に浮く二人組の女の子たちは異質だった。
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