希望なんて無い

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校舎に侵入したあと、ある事に気づいた、 「ねぇ・・・・枯れ木の上に足跡があるよね・・・?」 廊下には枯れ木というより根っこの様な黒く細長い植物が生えていた。 その上に靴底の痕がくっきり残っていた。 「もしかして・・・・この足跡をたどれば・・・」 微かに希望が見えた。 「あっちだよ!行こうミサ!」 「うん!」 足元の感触が変わったせいか、何度も転んだ、 だけど、足跡をたどることが必死だった私達は擦り傷ひとつでは痛みすら感じなかった。 足跡は止まることなくまっすぐに屋上へ上がって行った。 「ガチャ」 扉を開けるとそこには、不気味なほど赤い空が目の前に広がっていた。 しかも、下に居た時より冷たい風が吹いていた。 「ここから・・・足跡分からなくなったね・・・」 リナの言うとおり足元には枯れ木が張っていた。 「あっ!でも、屋上に来たって事はどこにも行けないじゃん!」 「そっ…そうだよねッ」 屋上はそこまで広くない。ただ、枯れ木のせいで広く感じてしまう。
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