4人が本棚に入れています
本棚に追加
「ミサ…これ見て…」
落下防止の金網にしがみついたままリナは下を見ていた。
「なにかあったの?」
「ねえ…あれってさ…」
…死体だった。
しかも
…この学校指定のジャージを着ている、
…―人間は脆い。外側からも内側からも壊れやすい。―…
頭にそんな言葉がよぎる。
きっと、こんな世界を見てから頭がおかしくなってるんだろう。
「うわあああああああっ!」
階段の方から男の声が聞こえた。
「えっ!?もしかしてまだ誰かいるのかな?」
「きっとそうだよ!」
リナはそう言うと走り出した、
「ちょっと待ってよリナ!何か様子が変だよ!」
「だったら尚更助けに行かなきゃ!」
リナは正義感がとても強い、小学校の頃も男子の喧嘩を止めに入ったくらいだ。
声の聞こえる方へ階段を一気に駆け下りた、
「!?」
最初のコメントを投稿しよう!