夢なんかじゃない

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―どれくらい時間が経っただろう、 血は止まったものの傷口が熱い、 冷静になんてなれなかった。 まだ何一つ状況が掴めてないのだから。 「…ガガガ」 いつ閉まったのか分からないが、目の前の扉がいきなり開いた。 中に人影が見える ただ顔を上げて確認する気力さえもうすでに尽きていた、 「…み…ミサ?」 聞き慣れた声が耳に響いた。 「…………リナ…?」 顔をゆっくり上げた。 そして… 「…う、うわああああん…」 さっきの感情と違う涙と声が自然と出てくる 「どっ…どうしたの?」 涙が止まらない そして涙が止まるまでリナは何も言わず待っていてくれた。
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