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周りの登校する人だかりから少し離れて、道の端を1人離れて歩く。
周りを見ようともせず、話しかけようともせず、ただひたすら斜め前の地面と、にらめっこしながら 歩いていた。
「アイツ、1人が好きなのかな?」
無意識に俺は言葉を発していた。
「えっ?ちょっと、ユウ?話聞いてる?」
「は?」
俺の間の抜けた返事に、クラスの女子数名が、プゥッと頬を膨らます。
「もぅ!今日は絶対に私達とお昼ご飯食べようねって言ったの!この前約束してたのに、美加子達のグループと先に食べちゃったでしょ!」
「あぁ…。分かった、分かった。」
俺は"シッシッ"と犬を追いやる様な手つきで、太一と彼女達を自分のテリトリーから追い出す。
女のあの甲高い声って超苦手。
頭が痛くなる。
俺は頭を押さえつつ、そんな事を考えながら、再び窓の外へ視線を向ける。
影山歩の姿は、もう見えなくなっていた。
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