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「おワッ!ちょっときたねぇなっ!!」
太一は反射的に椅子ごと後ろに下がったが、コーヒーは見事、太一へ的中した。
「ハハッ、ワリィな。」
「ったくっ…。それより朱美のこと、隣のクラスじゃかなり噂だぞ?」
俺は大きな溜め息と共に、机に再び突っ伏した。
「…かったりぃ……。女ってそこんトコめんどくせぇ……。」
「言ってろ言ってろ。お前、いつか絶対女に刺されるね。」
「あーっ……眩暈しそっ。」
俺のセリフに太一はケタケタと笑いながら、自分の席へと帰っていった。
女って何でいつもあぁなんだ?
抱き合いたい時に抱き合って、温かくなって気持ち良けりゃ、それでいいじゃん?
毎日が楽しければそれで良くねぇ?
友達とバカやって、したい時はその辺の女抱いて。
だってさ、楽しく過ごさなきゃ、いつ死ぬか解んねぇじゃん?
俺は重い頭を上げ、再び溜め息をもらした後、大きく伸びをした。
「………5時限目は…英語か………。」
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