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「んっ……フフッ…ユウったらぁ。」
少し離れて、5時限目の始業のチャイムが聞こえる。運動場からは、体育の授業が始まったのか、ストレッチをしている掛け声がリズム良く聞こえてくる。
ここは屋上。
大嫌いな英語の授業をサボろうと、屋上に向かっていた俺に、話し掛けてきた女が1人。
現在、その女と仲良くサボり中……。
「ユウッてば、こんな所に女の子連れ込んでるのぉ?」
「んーっ?別にぃ?」
屋上のドアのすぐ側で、2人腰掛け女の長い髪を耳の後ろにそっと掛ける。
露になった耳にキスをすると、ピクッとしながらも女は微笑んで、俺の首に両手を回す。
微かに香る甘い香りに誘われるかの様に唇にキスをしようとした。
その瞬間、
ガンッッッ!!!
何かが俺の後頭部目がけて思いっきり衝撃を与えた。
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