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俺は唖然としたまま、しばらく身動き出来なかった。
「な……何?アイツ。」
「やっだ、ユウ知らないの?あの子超有名なんだよ?かなり変わってるって。」
俺の腕に手を絡めながら、上目遣いで話し掛ける。
「………変わってる?」
「そぉ。確か……名前は影山歩、だったかな?」
「影山…歩?」
俺は無い脳ミソをフル回転させるが、聞いたこともないし、見たことも多分……無い。
「いっつも1人で誰とも話さないし、たまにフラーッと居なくなったりするんだって。」
「……へぇ、目立って有名なんじゃなくて、目立たなくて有名なんだ?」
いや………逆に目立ってんのか??
俺が物思いにふけてると、再び首に細い腕が回される。
「んふっ。あんな子の事は放っておいてさ、………ね?」
「んっ?あっあぁ。………えぇっと……ところで名前何だっけ?」
「…えっ?」
「えっと……君の名前。」
次の瞬間、女の凄い形相と共に、強烈な平手打ちを頂いた。
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