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座って正面を見ると、やっぱりイケメンさんが微笑みながら私を見ていた。
だから、なんでそんなに見てるの…?
自分でいうのも悲しいが、私は至って何の特徴のない平凡な顔だ…。
オメメぱっちりなかわいい顔でもなければ、キリッとした美人タイプでもない。
ぽやっとした丸顔の童顔で、唇がぷくっとしたたらこ口。
これがコンプレックスだ。
それに比べて、千夏はスレンダーな美人さん。
口が悪いのがたまに傷なんだけど…。
「うさぎちゃん、フミカって名前なんだ。漢字はどう書くの?」
イケメンさんからの質問に今度こそ落ち着いて、答えよう。
「えと…作文の文に香るです」
「クスケス…やっぱり『え』や『えと』が好きだね~。
かわいいなァ、文香は…」
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