縺れた糸

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ガシッ! 「わぁッ!!」 突然、隣の将さんに抱き着かれて、目を丸くする。 いつも急に抱き着くから、ビックリしちゃうじゃん! 「そういう可愛い笑顔は、俺だけに見せてくれないと!」 「えぇ~?」 「出た!文香バカのお寒い独占欲 空気を読め!空気を!」 「橋本より空気は読めるよ。俺は」 「何を~!!」 あぁ~…またも将さんと千夏の小競り合いが… 「文ちゃんも… どーして、こんないけ好かない奴を好きになったんだか…はぁ~」 「へ?」 「ホントだよ!文香先輩! なんでこんないけ好かない奴を」 「え?え~?」 結ちゃんと大島君が、二人して目を細めながら、私に抱き着いている将さんを睨む。 「チッ!どいつもコイツも…同じこと言うよな。 いけ好かない、いけ好かないって、俺のどこがだよ?」 「「「「「全部」」」」」 私以外、全員が声を揃えて即答したので、オオカミは、チッ!ともう一度舌打ちした。 ・
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