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飯を食ってTVを見て、親と少し会話をして。いつもと変わらずに、日常生活をこなした。あと、残るは、チャットだけだ。
日課としているチャットから、逃げ出そうかとも思った。よく考えてみれば、始まりはここからで、これからも、ここから何かが始まる様な気がしてならなかったのだ。
しかし、考えを少し変えてみることで、見方が変わった。
「確かに、ここは鬼門だ。無傷で通るにゃ、狭過ぎる。だけど、もしもここを何事も無く乗り切ることができれば、それは大きな意味を持つんじゃないか?」
そう考えてみると、足取りは軽かった。ただいつも通り、語らうだけだ。それだけじゃねぇか。
異変にはすぐに気がついた。
名称未設定の人間が、3人ログインしていた。当然、真黒黒助さんと、花男さんも。
こんなに大人数なのは珍しかったが、特に疑念は抱かずに、いつも通りにキーボードを叩く。
電子音とともに、画面が移り変わった。
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