月夜の内緒話

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「あの子はまだ、お父さんが死んでいないと思っているのだよ。お母さんがいつもそう教えていたから。でも、手紙が来なくなったから・・・」 ゾウは悲しそうに言うとポタポタと涙を流しました。 ウサギはふんとカエルを一瞥して、庭をぴょんぴょんと跳ね回りました。 「でも、死んじゃったっていう手紙だって本当かわからないじゃないか・・・」 カエルも負けじと跳ねます。 「そうだね。生きているといいね。」 三匹はそういうと空を見上げお月様にお祈りしました。
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