1stPHASE

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剣と剣がぶつかり、火花が散る。 目の前にいるのは人間ではない、長く尖った耳を持ち、クローバーの紋章が付いた剣と盾を持ったモンスター。 妖精の騎士、<Elfsjackknight>は続けざまに俺に盾を投げ、剣を構え突っ込んで来る。 このモンスターと戦うにあたって、使わせては行けない攻撃技がある。 1つは<騎士の誓い>、少しの間自身の能力は極限まで引き上げる自己強化技。そしてもう1つは<妖精の秘剣>、盾を投げ視界を奪い、その盾に隠れた場所から剣で防御の薄い所を攻撃する技だ。 俺は今、その妖精の秘剣を使わせてしまった。 戦いは終盤に近づいており、相手も俺も体力は既に限界に近かった。 俺は投げられた盾をかわす、そしてそこに襲いかかる剣の一撃。 しかしその剣は、俺の盾に止められた。 結局モンスターはAIにより動いている、ならそのAIを上手く誘導すれば危険な技の回避も簡単になる。 盾に防がれた奴にはその反動によりわずかながら硬直がうまれる。 俺は剣を握り直し、奴に攻撃を叩き込む。 <ダンスソード>、剣のスキルを上げると手に入るスキルの1つで、敵に複数回の攻撃を叩き込む技だ。 3発、4発、そして5発目を叩き込んだ時、奴は倒れ、そして薄くなっていき消えていった。 俺は小さく息を1つつくと指を動かしドロップアイテムを見る。 「あった……」 そこに表示されていたのは<ジャックナイトの剣>と言う武器。 この武器には特に強力な攻撃力があるわけじゃない、むしろ今の武器の方が攻撃力は高い。 だがこの武器の長所は攻撃力ではない、その補助効果に目を見張るモノがあるのだ。 「そろそろ日が暮れるな、さっさと帰るか。じゃなきゃあいつらもうるさいし。」 そう呟き、俺は街へと歩き出すのだった……
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